数ヶ月前のニューズウィーク日本語版に載っていた記事で、最近のファンタジー小説は女流作家が活躍しているという。女流作家が書いた女性が主人公の小説を紹介していた。
原文の記事はこちら。



Harry Potter, Twillight, The Hanger Gamesの後、面白いファンタジー/SFに出会えなかったので、この記事を参考に久しぶりに英語でファンタジー小説を読んでみた。 まず読んでみたのは、Sarah MarsのThe Throne of Glassシリーズ(7部作)をトライしてみた。

中世を想わせる架空の世界Erileaでの話。Celaenaという18歳の少女が主人公。実は彼女は悪名高きプロの暗殺者で、Adarlan王国によって捕まえられて終身刑の身であった。ある日、国王の親衛隊長が彼女に、王の暗殺者になれば自由の身にしてやる、と持ち掛けられる。但し、条件付きで、その条件とは、暗殺者候補と腕を競い合い勝ち残ったら、という話。第一巻はこの「死のコンペ」の話が中心なので、まるでHanger Gameの世界である。第二巻以降になると物語は世界はどんどん壮大に広がって行く。ディストピアあり(ハンガーゲーム)、魔法あり(ハリポタ)、変身あり(トワイライト)、そして数百年にもわたる壮絶な戦いの決着。面白くて、一気に7巻まで読んでしまった。

ストーリ全体の鍵となる二つの言葉がある。
   - You could rattle the stars(星をガタガタ言わせる、動かす)
   - Better world(より良き世界)
主人公の行動にはBetter worldをつくるという明確なビジョンがあり、そのためにはrattle the starsでもなんでもやってしまう、という強烈な意思がある。最初はおじけづいていた主人公も、良き助言者に進むべき道を示され、苦難を乗り越え、仲間を集め、リーダーシップを発揮していく。

独自の世界感で、登場人物も多いので、決して読みやすいわけではないが、ストーリが面白いのであまり苦にはならないかと。ちなみに、登場人物の解説が、こちらにあるので、これを参照しながら読んでいくと読みやすいと思います。(但し、読みすぎると結末が分かってしまうので要注意)

Throne of Glass Wiki

ファンタジーファンならお薦めの小説です。


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