ハンガーゲームの三部作の内、第二作目のCatching Fireが12月に公開される。この映画、アメリカを始め世界中で成功を収めているが、どうも日本だけはあまり評判が良くない。過去の邦画のモノマネだとか、殺戮場面が少ないとかいった批判が目に付く。
そもそも、原作を読めば分かるのだが、この物語は殺人ゲームがテーマでも何でもなく、一人称で語られるカットニス・エバディーンの成長とその過程での苦悩を描いた物語だ。
 
   題材となっている殺人ゲームは著者が米国のバラエティ番組(アメリカンアイドルが典型例)をパロディ化したものである。アメアイでは、視聴者の投票によって毎週一人づつ脱落し、最後に残った者が勝者となる。「歌」を「殺人」に置き換えると、殆どハンガーゲームそのものとなる。
 
  著者のSuzanne Collinsは家でテレビを観ながらチャネルを切り替えると、一方のチャネルではアメリカンドリームを体現する勝ち残り式のバラエティ番組、他方のチャネルでは紛争地に乗り込んで命を失う若者のニュースが流れている。ここからハンガーゲームの構想が出来たと語っている。
 
  原作の三部作を既に読み終えているので、ストーリーは分かっているが、映画も楽しみである。
  近未来のシーンがCG描写で観るのも、読書とは違った楽しみではあるが、それ以上にカットニスを演じるジェニファー・ローレンスの演技が光っている。Silver lining Playbookでアカデミー賞を受賞しただけある。第一作目で勝ち残ったカットニスの本当の戦いは、このCatching Fireではじまり、そして最終章のMocking Jayでクライマックスに到達する。ペーパーバックは、手に汗を握る思いで寝るのも忘れて、一気に読んでしまったが、映画はどこまで原作の世界を表現できるのか? 12月の公開が楽しみ。そして日本でももう少しファンが増えてほしいと思う。

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